体験して感じる事
2025-12-18
第68回
体験してみて改めて感じる事、見える事ってありますよね。
私事ではありますが、11月に耳の手術が必要となり1週間ほど入院しました。『耳の手術なんて余裕でしょ!』と軽い気持ちで足取りも軽やかに病院へと向かい、手術日を迎えました。手術は鼓膜の再建と鼓膜の奥にある耳小骨を取り出して洗浄し骨の再建、真珠腫と言われる塊(腫瘍ではありません)を取り除くという内容でした。手術当日、時間になり手術室へ。ドラマなどではストレッチャー等に乗って向かう場面をよく見ますが現実は自分で歩いて手術室に入ります。入ってすぐに手を洗い消毒と自身でサージカルキャップを被りさらに奥の指定された手術室へ入るのですが、たくさんの部屋があり手術予定の患者さんが次々と入っていきます。手術室はドラマで見る世界と同じで、オペ看、麻酔医など10人程が慌ただしく準備していました。自身で手術台へ上がり横になりキョロキョロと手術室、皆さんの動きを観察していました笑。ここから怒涛のように色々な機器を付けられ、点滴をされ、酸素マスクが装着されました。ここで執刀医が登場!満面の笑みで『安心して寝ていて下さい』と声を掛けてくれました。この笑顔で緊張も解け、安心したのを覚えています。『あぁ笑顔やちょっとした声掛けって大事だよなぁ』といま改めて思います。日頃の支援の中でも、不安なご利用者へちょっとした声掛けそして笑顔、こちらの表情ひとつで変わる事もありますよね。ここで感じたことを活かしていきたいと思います。
さて、その後ですが「麻酔が入りますよ~少し冷たく感じるかもしれません」と言われたところから記憶がございません笑。目が覚めたらベッドでエレベーターに乗る所でした笑。
朝8:30に入り、病室へ戻ったのが15時前でした。なんと手術に5時間掛かったとの事。手術に携わった方全員に感謝です。幸いな事に全身麻酔後の嘔吐や気管挿入によるのどの痛みもありませんでしたが、ここで最大の問題に直面します!
それは「尿道カテーテル」です。違和感や痛みで休むことも出来ず・・・。日頃仕事で尿カテと呼び慣れ親しんだ物が、こんなにも大変な物か!と身をもって体感しました。今後はより慎重に取り扱おうと思います笑。
その後、全く休むことが出来ず一晩はつけたままで!と言われていましたが、不快感強く「自己抜去しちゃえ!」と悪魔の囁きが聞こえ始めた頃、中年おやじの駄々ゴネに参りましたとばかりに「では夕方に抜去しますね」と天使の一声が。無事抜去となりましたが、抜去後に更なる試練が・・・いや、最大の試練が待っているとは・・・・・。
これはとてもこちらに記載できなので、気になる方は聞きに来てください。地獄の体験談をお聞かせします笑。
さて入院生活ですが、体調問題なしとの事で翌日より自由に動けるようになりました。ケアを受ける側となり、あらためて感じたことは言葉と表情の大切さでした。医師、看護師、病院食を運んできてくれる人、掃除の人、薬剤師、色々な方が病室を訪れます。対応は十人十色、様々です。「あーちょっとイライラしているなぁ」「余裕がなさそうだなぁ」「言葉がすごく丁寧だなぁ」「この人は勤務の入退勤時に必ず挨拶に来てくれるなぁ」「いつも笑顔で気持ちいいなぁ」「この人いつも怖い・・頼みにくい」「この看護師さんの時は他の患者さんも皆よくしゃべるなぁ」等色々なことが見えてきました。日頃はそこまで意識してみる事はなかったのですが、ケアを受ける側に立つとまずはそこが一番に見えてきます。
日頃の自分はどうなのだろう・・・あらためて考えます・・・考える時間はたくさんあったので笑。そして沢山のヒントがそこにはありました!身をもって体験したご褒美ですかね笑。
皆さんもこの機会にあらためて振り返ってみてください。
笑顔は?言葉使いは?頼みにくい、話しかけにくい雰囲気?挨拶は?等ちょっとした事ですが振り返りと自己点検で意識が変わるかもしれません。
最後に前回投稿(2024.12.17)で熱烈なJリーグチームのコアサポであることを公表し、そのチームが取り組んでいる障害のある方との関わり、繋がり、取り組みなどを少し載せて頂きましたが、今年も様々な取り組みをされています。その中から1つ掲載させて頂きたいと思います。
https://musashikosugi.blog.shinobi.jp/Date/20251021/
サッカー観戦でスヌーズレン!この発想に感服です。わたしも来シーズンはこの活動に参加したいと考えております。良ければご一緒しませんか?笑。
人それぞれの個性に合わせ、様々な工夫でより観戦を楽しむことが出来ます。こうしたポジティブな記憶が残ることで子供たちがまた外に出てみたい、観戦に行きたい、何らか行動してみたいという気持ちにつながりますよね。
何事も体験してみる、体感してみる事って大事ですね。
手術はもう体験したくありませんが・・・・・

【西原 淳一】